卵殻膜は、卵の殻の内側にある薄い膜のことです。卵をこの卵殻膜と一緒に食べる方はいないと思いますが、じつはとても大切な栄養素と機能を持った膜なんです。
卵を卵殻膜と一緒に摂ることができれば・・、と言った専門家もいるようです。
2009年に福岡で開かれた「第108回日本皮膚科学会総会」で、卵角膜に関する研究について、つぎのような内容の発表がありました。
ちょっと難しいですが、卵角膜の皮膚への効果がとてもよく理解できますので、内容の一部を引用しました。
可溶性卵殻膜が皮膚を改善または維持する機能をもつことを明らかにするため、卵殻膜入り化粧品を一定期間使用し、使用前後での皮膚の弾力を測定したところ、卵殻膜入り化粧品を使用した群では前腕皮膚の弾力が増加する傾向にあった。
可溶性卵殻膜とは?
卵殻膜には、産み落とされた卵が、栄養を与えられなくても、菌やウイルスからヒナを守り、誕生まで導く不思議なチカラがあります。
可溶性卵殻膜は、卵角膜をアルカリ加水分解して、水に溶けない油性成分を水と混じるようにしたもの(可溶化)で、化粧品やサプリメントの素材として利用されています。
母乳には油性の栄養分がふくまれていますが、リン脂質やカゼインという天然の界面活性剤で乳化されることで、赤ちゃんが栄養分を消化するのを助けています。
この卵殻膜を配合した化粧品の皮膚への効果を検証したところ、前腕の皮膚の弾力が増えたというのが、さきほどの研究成果です。
卵殻膜は、日本や中国では、火傷や切り傷などの外傷の治療にも用いられてきたのは、先人の知恵と言えるでしょう。
卵殻膜の栄養素
アミノ酸は生命の源ですが、自然界には500種類もあると言われていますが、人のカラダの生命を維持するために必要なタンパク質は、わずか20種類のアミノ酸でつくられています。
この20種類のアミノ酸のうち9種類が必須アミノ酸で、体内では合成することができません。
卵殻膜は、この9種類の必須アミノ酸のほか、非必須アミノ酸9種類が自然由来で含まれているだけでなく、人の肌に近いアミノ酸組成であることが特徴です。
こちらが、卵角膜に含まれるアミノ酸とその含有量をグラフ化したものです。
※引用:アルマード公式サイト
18種類のアミノ酸のうち、「シスチン」の量がとくに多いことがわかります。
アミノ酸「シスチン」の量が圧倒的
卵殻膜にふくまれる「シスチン」は、一般的にシスチンが多いとされる食品と比べても、その含有量は圧倒的です、
「シスチン」は、体内で「L-システイン」に変換されます。
シミ・そばかすをケアする化粧品に「L-システイン」が配合されているのは、このメラニン色素へのはたらきが期待されるからです。
卵殻膜の線維芽細胞へのはたらき
2009年に福岡で開かれた「第108回日本皮膚科学会総会」では、卵角膜の線維芽細胞へのはたらきについても、つぎのような発表がありました。
卵殻膜は真皮の線維芽細胞等に作用し、皮膚弾力の維持に貢献すると考えられる。
線維芽細胞は、皮膚の再生や修復など、肌の美容や健康にとても重要なはたらきがあるとして、このサイトのメインテーマとして取り上げています。
線維芽細胞が、お肌の三大美容成分といわれる「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「エラスチン」を作り出すことを考えると、線維芽細胞を無視してはお肌のケアはできないと考えていいかもしれません。
お相撲さんのケガは卵殻膜で治す?
卵殻膜(卵の殻の内側にある薄皮)は、昔から民間療法として、傷の治療に使われてきました。しかも、その効果は絶大で、お相撲さんの傷を治すのにも使われていたそうです。
なぜ、卵角膜を使うのか?
お相撲さんが額に傷を負うと、最近の治療では針で縫うことが多いようです。しかし、針で塗った皮膚は堅くなるため、ちょっとした衝撃でも切れやすくなってしまうそうです。
しかし、卵殻膜を張って治した皮膚は柔軟性があるので、切れにくいとのこと。戦後の名プロレスラー・力道山も、額が割れたときには、卵角膜を貼って治しています。
卵殻膜が皮膚の線維芽細胞にはたらいて、皮膚組織を修復すると同時に、傷痕が残りにくいことが、東京農工大の研究でもわかっていて、「天然の絆創膏」と言われる所以です。
なぜ、卵角膜を使うことで皮膚が柔らかく修復できるのかと言うと、卵殻膜の成分が線維芽細胞にはたらいて、Ⅲ型コラーゲンの産生を促すからのようです。
赤ちゃんの肌には、Ⅲ型コラーゲンが多いので、弾力があってプルプルですが、年齢とともにⅢ型コラーゲンは減少し、皮膚が硬くなっていきます。
年齢とともに、皮膚の傷が治りにくくなっていくのは、Ⅲ型コラーゲンが関係していたんですね。
線維芽細胞へは体の中からのケアも!
線維芽細胞は皮膚の真皮層にありますから、美容液や化粧水で、体の外側から栄養分を与えようとしても、充分なケアができません。
化粧品による皮膚の外側からのケアでは、表皮の一番外側にある角質層までしか、美容成分が浸透しないとされているからです。
皮膚の傷を、卵角膜を外側から貼って治すように、皮膚の内側から卵殻膜の成分をとどけることができれば、線維芽細胞のはたらきをさらに高めることができることになります。
卵殻膜の成分を配合した美容ドリンク
卵殻膜を成分とした美容ドリンクには『アルマード Ⅲ型 卵殻膜ドリンク』があります。
「Ⅲ型」とは「Ⅲ型コラーゲン」のことで、「Ⅰ型コラーゲン」が強くて堅いのに対して、「Ⅲ型コラーゲン」は細くてやわらかいのが特徴です。
※引用:アルマード公式サイト
このⅢ型コラーゲンは、25歳を境に減少していきますが、食品から摂ることはできません。もちろん、コラーゲンたっぷりの食材からも。
人の肌の70%はコラーゲンですが、赤ちゃんのぷるぷる肌にたくさん含まれているのが、このⅢ型コラーゲンです。
卵殻膜成分を配合した新発想のコスメ
『アルマード Ⅲ型 卵殻膜ドリンク』を開発したアルマードの人気コスメの一つに、『アルマード ラ ディーナ スキンローション』があります。
体の内側からのケアは、体感するまでに時間がかかりますから、外側からのケアをほおっておくわけにはいきません。
卵殻膜配合の人気コスメが、こちら。セシールのコスメ部門 売上1位になっています。
アルマード ラ ディーナ スキンローション
120mL 約2ヶ月分
通常価格:5,500円(税込)
※消費税10%で計算
- セシールコスメ部門売上1位
- Ⅲ型コラーゲンに着目して年齢肌にアプローチ
- 18種類のアミノ酸、コラーゲン、ヒアルロン酸を自然配合
- 肌に近いアミノ酸組成なので肌なじみが抜群
まとめ
年齢を重ねるほど、スキンケアによって違う見た目の印象がちがってきます。
年齢とともにターンオーバーのサイクルが乱れ、皮膚の線維芽細胞のはたらきが悪くなるため、その乱れの個人差が、肌のシミ・しわなどになって表れるようになります。
あまり目立たないうちから、早目のケアを始めるのが上手なスキンケアのポイントです。