「コエンザイムQ10」は、人間の体内に存在して、生命活動に必要なエネルギーを作り出すのに不可欠な補酵素です。
さらに、活性酸素を除去する抗酸化作用があることから、いまでは多くのサプリメントに配合されています。
かつては、「ユピキノン」の名前で心臓病の治療薬として使われていましたが、2001年に健康食品の材料として認可されました。
「コエンザイムQ10」の効果効能
コエンザイムQ10配合のサプリメントには、次のようなキャッチコピーが見られます。※資生堂公式サイトから引用
「年齢に負けない」
「いつまでも快適でいきいきと」
「真の美人はバテない」
「立ち止まらない男の毎日へ」
「年齢肌のハリ・つやケアへ」
コエンザイムQ10の細胞への働きを知れば、このキャッチコピーも納得です。
「コエンザイムQ10」の特徴
コエンザイムQ10は、体内合成されますが、年齢とともに減少していきます。
※資生堂HPから引用
年齢とともに減少するのは、三大美容成分「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「エラスチン」と同じで、次のような特徴があります。
- 細胞のエネルギーを産生する
- 抗酸化作用がある
- 免疫力をアップする
食品から補うことができますが、体内への吸収率は60%程度で、普段の食生活で摂れるコエンザイムQ10の量は、1日5~10mgと言われています。
「コエンザイムQ10」摂取目安量
サプリメントでは、100mg程度を配合しているものが多いですが、財団法人 日本健康・栄養食品協会「コエンザイム Q10 の安全性並びに 1 日摂取目安量に関する当協会の見解」 H18.6.28によれば、300mgを、摂取目安量の上限として提案した、と報告しています。
有識者によれば、600mgでも問題ない、との意見もあるようです。
コエンザイムQ10を含む食品
コエンザイムQ10が多く含まれている食品としては、いわし、牛肉、豚肉、ブロッコリーなど。
もし、これらの食品で、資生堂のHPの目安60mgを摂ろうとすると、以下のような量に。
※資生堂HPから引用
これが、サプリメントの必要性につながっています。
血管や細胞の機能への働き
コエンザイムQ10は、心臓病の治療薬として、狭心症、心不全、虚血性心疾患などに使われてきたように、心臓の働きや呼吸機能が良くなることで、血流の改善が期待される成分です。
血流の悪化は、肌の調子や体調に影響するので、資生堂の美容ドリンク「ザ・コラーゲン リッチリッチ」や新商品「ザ・コラーゲン B-Shot」にも配合されているわけです。
線維芽細胞へのアンチエイジング作用について
コエンザイムQ10には、皮膚の線維芽細胞へのアンチエイジング作用があるとの研究発表もあります。
神戸学院大学薬学部、日清ファルマ株式会社、同志社大学大学院生命医科学研究所などの共同研究によるもので、つぎのように結論づけています。
老化した皮膚線維芽細胞に特徴的に観察される多くの細胞機能の低下を抑制したことから,CoQ10(コエンザイムQ10)のアンチエイジング作用と加齢性 疾患へのさらなる適用の可能性が示唆された。