オリゴ糖には、整腸作用や腸内細菌を増やす働きがあり、最近とくに注目されています。
美容ドリンクのように、お肌にとどけたい成分ではありませんが、腸内フローラに働くことで結果的にお肌にも・・・。
腸内のビフィズス菌などの栄養源となって、善玉菌を増やしてくれる働きがあり、飲みやすいので、健康維持をサポートするうえでとても都合のよい甘味料ということになります。
腸内環境が改善されれば、お肌の健康にも役立つだろうということは想像がつきます。
それを裏付けるのが、第15回腸内細菌学会のヤクルト中央研究所の研究発表です。
健常女性40名を対象に,ガラクトオリゴ糖を含むビフィズス菌発酵乳のプラセボ対照二重盲験並行群間飲用試験を行ったところ,被験飲料に血中パラクレゾール量減少効果および皮膚性状改善効果が認められた。
引用:腸内細菌学会誌25巻2号 2011から一部抜粋
この研究で使われているのはガラクトオリゴ糖を含むビフィズス菌発酵乳なので、オリゴ糖だけでの効果ではありませんが、皮膚の状態が改善ことが認められています。
ちなみに、パラクレゾールとは、特定の腸内細菌によって作り出され、肌荒れを引き起こすと言われるフェノール類の一つです。
オリゴ糖の腸内細菌への働き
オリゴ糖は、ブドウ糖や単糖が2~10個結びついた総称で、さまざまな種類があり、働きにも違いがあります。なんと、母乳中には、約130種類ものオリゴ糖があるそうです。
- 乳糖果糖オリゴ糖
- ガラクトオリゴ糖
- マンナンオリゴ糖
- イソマルトオリゴ糖
- フラクトオリゴ糖 など
いろいろな種類があるオリゴ糖ですが、難消化性なので胃で消化・分解されることなく腸まで届いて、善玉菌が優位になるように働いてくれる特徴があります。
- ビフィズス菌・乳酸菌などへの働き
- 腐敗菌を抑える働き
腸内のフローラバランスが改善されることで、結果的に便通が良くなり、免疫機能が高められるわけです。また、花粉症を軽減するとの報告も。
オリゴ糖を多く含む食品
オリゴ糖は、野菜や果物などにも含まれ、多く含む食品として、つぎのようなものがあげられます。
ネギ、玉ねぎ、ゴボウ、ニンニク、アスパラガス、トマト、ブロッコリー、カリフラワー、大豆、バナナ、アボカドなど
オリゴ糖が比較的多く含まれる食品ですが、バナナに含まれるフラクトオリゴ糖の含有量は、約100g/1本あたりわずか0.3g。
フラクトオリゴ糖を 1日1g摂取すれば、腸内フローラが改善し、3gで整腸作用が得られるとのこと。
もしバナナだけで整腸作用を改善しようとすれば、なんと10本も食べなければならない計算になります。
ちなみに、トマトなら13個、玉ねぎなら6.5個分ですから、特定の食品だけでオリゴ糖を摂るのはちょっと大変ですね。
「オリゴ糖」をサプリメント・健康食品で摂るには
サプリメントや健康食品が注目されるのは、オリゴ糖が効率よく摂れるからですが、オリゴ糖の種類だけでなく、シロップや顆粒など、その形状もさまざまです。
「オリゴ糖」をネットで検索すると、たくさん種類があって、選ぶのが難しそうですが、使い方などの基準が決まっていれば、それほど迷うことはありません。
オリゴ糖のタイプ
オリゴ糖の健康食品には3種類のタイプがありますから、まずは目的に合わせて使いやすいタイプを選びましょう。
それぞれのタイプのオリゴ糖なかから、評判の良い商品・新商品をいくつか紹介しておきます。
- シロップ(液状)
- 顆粒(粉末)
- タブレット(粒状)
<シロップタイプ>
シロップタイプは、そのまま舐めるだけでなく、料理などにも使えて、普段の食生活などで自然に摂ることができるので便利です。通常のシロップタイプだと、甘さが足りなく感じるかも。
◎日本オリゴ フラクトオリゴ糖
<顆粒(粉末)タイプ>
顆粒タイプは、オリゴ糖の配合率が高いものが多く、そのまま摂りたい方に向いています。飲料などにも入れることはできますが、多少顆粒特有のザラつき感が残ることがあります。外出時にも、便利です。
◎北の快適工房 カイテキオリゴ
<タブレットタイプ>
タブレットタイプは、サプリメントそのものなので、汎用性はありませんが、いつでもどこでも手軽に飲めるのがメリットでです。
オリゴ糖のカロリーと甘さ
オリゴ糖は、砂糖と比べるとカロリーが少ないのでダイエットに向いている、と思っている方もいます。
しかし、甘さが砂糖よりはるかに少ないですから、甘味料的な使い方をすると摂りすぎてしまうことも。
砂糖1gのカロリーは4kcalありますが、乳糖果糖オリゴ糖1gは2kcal。砂糖の約半分のカロリーですが、甘さの指標「甘味度」は約30%しかありません。
オリゴ糖の甘さの質は砂糖に近く、とても上品でクセがありませんが、多くのオリゴ糖製品の甘さは砂糖の50%以下のものが多いので、満足感が足りないという方も。
砂糖と同じ甘さにしたい場合には、倍量を入れる必要がありますから、結果的には砂糖と同じカロリーを摂取することになります。
もちろん、オリゴ糖は2倍摂れるわけですから、整腸作用が得られるとされる摂取目安量3gを大きく超えてしまうことも。
オリゴ糖の含有率は高いほうが良い?
オリゴ糖のサプリメントには、100%オリゴ糖というものもありますが、原料や製法など、製品のコンセプトによってオリゴ糖の含有率などが変わります。
甘さが砂糖の10%~20%程度のもの、複数のオリゴ糖を組み合わせたもの、甘味料で甘さを調整したもの、乳酸菌飲料にオリゴ糖を配合したもの、など。
料理などにも使いたいオリゴ糖
オリゴ糖をサプリメントとして摂る方もいらっしゃいますが、料理に加えたり、スムージーやヨーグルトに加えたりする方も多いと思います。
オリゴ糖はお腹の調子にも影響しますから、甘みの少ないオリゴ糖では、摂りすぎに注意が必要です。
多目的に使うのであれば、甘さを100%砂糖に合わせて調整した商品がおススメです。甘さが調整されていますから、砂糖と同じ感覚で使えるので、摂り過ぎの心配もありません。
スプーン印『整オリゴ食物繊維』砂糖と同じ甘さに調整!
純粋なオリゴ糖を摂りたい方には向きませんが、料理などにも使って、自然にオリゴ糖を摂りたい方におすすめなのが、三井製糖から発売された『整オリゴ食物繊維』です。
「整オリゴ」は、”(ととのえ)オリゴ”と読むようです。
整オリゴ食物繊維
【内容量と価格】
300g:560円(税込)
850g:990円(税込)
【特徴】
- 食物繊維もとれるオリゴシロップ
- 甘さは砂糖と同じ
- 10g(ティースプーン2杯)でレタス100g分の食物繊維
「スプーン印」の砂糖類は、スーパーなどでもおなじみの定番商品です。
『整オリゴ食物繊維』も、料理や調味料としても使えるように砂糖と同じ甘さに調整されています。
砂糖と同じ感覚で、普通に使えてオリゴ糖が摂れるのがうれしいですね。
『整オリゴ食物繊維』は、さらに「還元難消化性デキストリン」を配合しているのが特徴です。ビフィズス菌とも相性のよい食物繊維を合わせてとることができます。
北海道産のてんさいから作った糖蜜を配合し、コクのある甘みがありますから、なんにでも使えるのでとても便利です。
『整オリゴ食物繊維』は、大手通販サイトから購入する方法もありますが、公式通販サイトから購入することもできます。